| インカム・アプローチ(Income Approach) |
企業価値の計算アプローチの一つで、将来の収益性を基準とした算出方式のこと。配当還元方式、収益還元方式、DCF法、APV法等がこれに含まれる。インカム・アプローチ以外の計算アプローチとしてはコスト・アプローチ、マーケットアプローチ等がある。
実際に企業価値判定が必要とされる現場では、実情に最も相応しいものを一つ選択するか、もしくは二つ以上を組み合わせて用いることになる。 |
| 売り手価値(Seller’s Value) |
売り手側から見た売却企業の適正市場価値のこと。セラーズバリューとも言う。これに対し、買い手側から見た企業の適正市場価値のことをバイヤーズバリューと言う。
原理的に言えば、M&Aは買い手価値が売り手価値を上回っている場合にしか成立しない。しかし、所有効果や現状維持バイアスなどの心理効果が働いた結果、売り手は売却事業を過大評価する傾向が強く、すぐに折り合うことは稀である。そのため実際の譲渡価格(=売り手と買い手の双方が納得できる企業価値)は、売り手価値と買い手価値をもとにした交渉の結果決定されることになる。 |
| 営業権 |
企業の無形資産の一つで、企業収益に直結するブランド力や社会的信用力を総称してこう呼ぶ。暖簾(のれん)、グッドウィル(Goodwill)ともいう。買収価格が被買収企業の純資産額を上回る場合、その差額を営業権の価格と見做すことができる。買収価格が非買収企業の純資産額を下回る場合は「負ののれん代」という。 |
| 営業譲渡 |
事業譲渡の項を参照。従来は営業譲渡と呼ばれていたが、2006年新会社法により、事業譲渡とよばれるようになった。 |
| エグジット(Exit) |
出口戦略と訳され、投資資金を回収する手段を指す。プライベート・エクイティや、不動産など流動性の低い対象への投資にあたっては、投資実行以前に投資回収の準備をしておくことで回収不能リスクを軽減する必要がある。エグジットとは、そこで考案された具体的な回収方法ことだ。ファンドによるM&Aの場合では、IPOや他社への転売、売出などが一般的なエグジットとなる。 |
| 黄金株(Golden Share) |
特定の株主に対してあらかじめ、株主総会における合併等への拒否権を付与した株式のことで、一企業に付き一株のみ発行することが出来る。拒否権付き株式とも言う。友好的な株主に発行しておくことで敵対的買収防止策として活用するのが一般的な利用法であるが、黄金株が敵対的株主に譲渡されると、本来の用を為すことが出来ない。そのため、2006年会社法改正で黄金株に譲渡制限をつけることが出来るようになった。
黄金株の発行は特定株主に大きな権限を持たせることになるということであり、それは株主平等の原則に反することになる。そのため、アメリカなど多くの証券取引所では黄金株の発行を禁止している。 |