英字 M&A用語集

APV法(Adjusted Present Value Method) 企業価値算定の方法の一つ。APV法では、100%自己資本で調達した場合のキャッシュフローを算出し、それに負債の節税効果で発生したキャッシュフローを足し合わせて、事業の正味現在価値を算出する。
同じく企業価値算定方法であるWACCを使ったDCF法との違いは、資本構成へのアプローチにある。DCF法では資本構成が常に一定であることが前提となっているが、APV法では資本構成の変化を企業価値判定へ簡単に織り込むことが出来る。
従ってLBOや破綻企業の価値評価など、資本構成の大きな変化が予期される時には、DCF法ではなくAPV法を用いるべきであると言える。
APV法のデメリットとしては、負債増加による財務リスクが加味されない点が挙げられる。
CA(Confidentiality Agreement) 秘密保持契約の項を参照。
CAPM(Capital Asset Pricing Model) 資本資産評価モデルの項を参照。キャップエムと読む。
DCF法(Discounted Cash-flow Method) 企業価値評価のインカム・アプローチの一つで、企業が将来生み出すフリー・キャッシュ・フローを、一定の率(WACCを使うことが多い)で割り引いて現在価値を求める手法。企業価値評価では最もポピュラーな手法である。
投資によってキャッシュフローを得る場合、投資の実行から一定のタイムラグを必要とする場合が多い。また、キャッシュフローも数年から数十年間に渡って分散して得られることも多々ある。このような投資と回収に時間差があるケースで事業の収益性を判断使用とする場合、投資金額と成果金額を比較するよりも、将来の金額を現在価値に換算して比較する方が合理的だ。
将来得られる金額を現在価値に換算するときに使用するのがDCF法だ。

DCF法を使ったキャッシュフローは、以下の式によって求めることが出来る。
現在価値=〔将来のキャッシュフロー/(1+資本コスト)^ 年数〕。
EBIT(Earnings before Interest and Taxes) 利払い前の税引前当期利益のことで、経常利益に支払利息を加えて戻し、すでに加えられている受取利息を差し引くことで求めることができる。EBITは創業間もない企業や大企業の事業部ごとの収益率を示すときに使用されることが多い。
EBITの算出式は以下のとおり。

EBIT=税引前当期純利益+支払利息-受取利息
EBITの算出式は他にもいくつかあるため、使用にあたっては算出方法を明記すべきである。
EBITDA(Earnings before Interest, Taxes, Depreciation and Amortization) イービットディーエー、イービットダー、またはエビータと読む。税引前利益に支払利息、固定資産の減価償却費を加えることで求めることができる。
近年、EBITDAはPL上の利益と並ぶほど重視されるようになった指標で、特に複数の国に拠点を持つ企業の投資評価に利用されることが多い。なぜならEBITDAは法人税や減価償却、支払金利が差し引かれているため、それぞれの国に固有の会計基準や金利水準の影響を最小限にとどめることが出来るからだ。
一方、償却費が含まれないEBITDAは設備投資やM&Aで発生した損失を十分に反映するとは言えない。従ってEBITDAを用いた企業価値評価は、実態から乖離した過大評価になる危険性を持っている。
EPS(Earnings per Share) 一株当たり利益。当期純利益を発行済株式数で割って求める。
日本の会計基準では、発行済株式数から自己株式数を、純利益からは「普通株主に帰属しない額」(剰余金の配当における優先配当額など)を差し引くことが求められている。また、発行済株式の他に潜在株式が多数存在し、EPSに大きな影響を与える可能性がある場合、潜在株式調整後EPSを提示しなければならない。潜在株式には、ストックオプションや転換社債型新株予約権付社債などの権利を行使した際に発生する株式が当てはまる。
EPSは、PERの算出に使用される。
PER=株価/EPS
EVA(Economic Value Added) 米SternStewart社が開発(商標登録)した経営指標で、経済付加価値と訳される。EVA = NOPAT(Net Operating Profit after Tax) – 投下資本 x WACC の計算式により、ある事業が株主が期待する以上の利益(価値)を生んでいるかを測る。EVAがプラスであれば、株主価値を増大させており、マイナスであれば株主価値を毀損していることになる。
FCF(Free Cash Flow) フリー・キャッシュ・フローの項を参照。
FMV(Fair Market Value) 適性市場価格の項を参照。
IRR(Internal Rate of Return) 内部収益率の項を参照。
LBO(Leveraged Buy Out) 企業買収手段の1つで、買収対象企業の資産あるいは将来キャッシュフローを担保にした負債(借入金・債券)を買収資金にして行われるもの。買収資金に負債を利用することで手持ちの資金が少ない場合でも大規模なM&Aを利用できる上、負債のレバレッジ効果で大きなキャピタルゲインを狙うことも出来る。
LBOの成功には二つの要因が必要であると言われている。第一に被買収企業の流動資産を充当するなどして、迅速に負債を返済することが可能であること。調達された負債はいずれ返済されなければならない。巨額の負債によって発生するコストは買収元企業にとって無視し得ないため、被買収企業の資産を返済に充てることが出来なければLBOの成功は危ぶまれる。第二にLBO成功後に被買収企業の価値を向上するか、少なくとも維持できる公算が高いこと。買収元企業の規模に比して莫大な額の負債を調達するLBOでは、負債の返済に被買収企業のキャッシュフローを当てにせざるを得ない。
M&A(Mergers and Acquisitions) Merger は合併、Acquisition は取得(買収)の意で、「企業の取得」を総称する呼び名として用いられている。二つ以上の企業が集合して一つになることを「合併」、取得した企業を子会社化することを「取得(買収)」と言うが、広義には資本提携や大規模な業務提携もM&Aにカテゴライズする向きもある。
M&Aは新規事業参入やグループの再編、市場再編、企業救済などの目的を持ち、具体的には株式や事業の授受によって実行される。近年の日本では、オーナー引退に伴う事業承継対策として行われるM&Aが増加している。
M&Aブティック(M&A Boutique) M&Aを専門的に手がけるプロフェッショナルファームのこと。「ブティック」とは何らかの専門領域に特化したことアドバイザリーファームやコンサルティングファームのことで、この場合はM&Aがその専門領域にあたる。顧客のM&Aをセルサイド若しくはバイサイドからアドバイスし、企業買収や再編・統合などを総合的にサポートしていくケイパビリティを持つファームのこと。
MBI(Management Buy In) 企業買収の一形態で、買収後に外部から経営者を招きいれて企業価値向上に従事させる手法のこと。ファンドや金融機関により、企業再生スキームの一環として用いられることが多く、その場合株式公開や、MBOを含めた企業(事業)譲渡が投資の出口戦略とされる。
M&A後も引き続き現行経営陣によって事業が継続される点はMBOと同じだが、最終的な経営権が投資元にあるという点、そしてその経営権を根拠にした投資元の強力な経営介入があるという点が異なる。
MBO(Management Buy Out) 企業買収の一形態で、企業の経営陣が株主から株式を買い取って経営権を取得する手法のこと。ファンド傘下にある企業や大企業の子会社、あるいは事業部門のトップが独立を目指して実行される例が代表的。その場合、自己資金だけでファイナンス出来ることは稀なため、LBOの手法が用いられることが多い。
なお、株式の譲渡先が経営陣ではなく従業員となるケースをEBO(Employee Buyout)、経営陣と従業員双方となるケースをMEBO(Management and Employee Buyout)と呼ぶ。
NDA(Non-disclosure Agreement) 秘密保持契約の項を参照。
NPV(Net Present Value) 正味現在価値の項を参照。
PAI(Post Acquisition Integration) 企業買収後のオペレーション、管理業務、人事制度、情報システム等の統合作業のこと。M&A実行前に想定していた統合効果を現実のものとするために行う作業全体のことを指す。
M&Aプロセスではディールの成立のみに注目が集まり統合作業は軽視されがちだが、M&Aの成功如何はむしろこのPAIやPMIの良し悪しに懸かっているといっても過言では無い。そのため、M&A戦略の立案に当っては統合プロセスの立案にも十分時間を割き、万全な計画を策定しておくべきである。
PBR(Price Book-value Ratio) 株株価純資産倍率のこと。株価が1株当たり純資産(株主資本)の何倍まで買われているのかを示すために、株価を1株当たり純資産(株主資本)で除して求められる指標のこと。アメリカではP/Bとっ表記するのが一般的である。
PBRが1倍であるときに純資産と時価総額が等しくなることから、PBRが1倍をきる場合には、企業を清算して資産を分配した方が株主にとっては有益である可能性がある。
PER(Price Earning Ratio) 株価収益率のこと。株価が企業の収益の何倍まで買われているかを示すために、その株価をEPS(一株当たり利益)で除して求められる指標のこと。アメリカではP/Eと表記するのが一般的である。
PERが高いほど利益に比べて株価が割高であることを示す。翻って言えば、PERの高さは今後の利益向上への期待の現われであると捉えることもできる。
PMI(Post Merger Integration) 企業合併後のオペレーション、管理業務、人事制度、情報システム等の統合作業のこと。M&A実行前に想定していた統合効果を現実のものとするために行う作業全体のことを指す。
M&Aプロセスではディールの成立のみに注目が集まり統合作業は軽視されがちだが、M&Aの成功如何はむしろこのPAIやPMIの良し悪しに懸かっているといっても過言では無い。そのため、M&A戦略の立案に当っては統合プロセスの立案にも十分時間を割き、万全な計画を策定しておくべきである。
ROA(Return on Asset) 総資産利益率。企業の利益を総資産で除して求められ、企業が資産をいかに有効利用して、利益に結び付けているか収益性を示す指標。分子に用いられる利益は営業利益、経常利益、純利益など様々であるため、算出にどの利益を使用したのかを併記して用いるべきである。
ROAは、「売上高利益率×総資本回転率」でも算出できる。売上高利益率が収益性、総資本回転率が効率性を表す指標であるため、ROAは収益性と効率性を表す指標であると考えられる。
ROE(Return on Equity) 自己資本利益率。企業の利益を株主資本で除して求める期間利益の割合のこと。企業が株主資本をいかに有効利用して、利益に結び付けられたかをあらわす指標。株主資本利益率とも呼ばれるが、2006年の会計基準の変更で「自己資本」と「株主資本」の差異が明確に定義されたため、正確には自己資本得利益率と呼ぶべきである。
また、ROEは売上高当期純利益率と総資産回転率と財務レバレッジを掛け合わせても算出することが出来るため、ROEの向上を目指す場合、具体的にはその三つの指標を向上させる方法を探ることになる。
TOB(Takeover BidまたはTender Offer Bid) 株式公開買付の項を参照。
WACC(Weighted Average Cost of Capital) 加重平均資本コストのこと。資金調達に伴うコストを債務等の他人資本、出資金等の自己資本に分け、それぞれの資本構成の割合に応じて加重平均したもの。
他人資本は返却期限や返却方法が予め規定されるうえ債務整理でも優先して弁済を受けることが出来ることから、投資側は低リスクで運用することが出来る。そのため、他人資本は調達あたって高いプレミアムを支払う必要が無い、低コストで調達できる資本であると言える。一方、自己資本には、他人資本に見られるような優遇措置は存在しないため、比較的高いリターンを必要とする高コストな資本であると言える。このように資本のコストは出自に大きく影響されるため、ある企業の資本コストを正確に知には他人資本と自己資本を加重平均する必要がある。具体的には、加重平均資本コストは以下の式を使うことによって求めることが出来る。

加重平均資本コスト=有利子負債残高×負債利率×(1-実効税率)+自己資本残高×自己資本要求利回り

加重平均資本コスト(WACC)は、投資判断に多く使用される。その場合、投資先プロジェクトの内部収益率(IRR)と加重平均資本コスト(WACC)を用い、前者から後者を引いたものがそのプロジェクトの収益力であるとみなすことが出来る。



 

あ行 M&A用語集

インカム・アプローチ(Income Approach) 企業価値の計算アプローチの一つで、将来の収益性を基準とした算出方式のこと。配当還元方式、収益還元方式、DCF法、APV法等がこれに含まれる。インカム・アプローチ以外の計算アプローチとしてはコスト・アプローチ、マーケットアプローチ等がある。
実際に企業価値判定が必要とされる現場では、実情に最も相応しいものを一つ選択するか、もしくは二つ以上を組み合わせて用いることになる。
売り手価値(Seller’s Value) 売り手側から見た売却企業の適正市場価値のこと。セラーズバリューとも言う。これに対し、買い手側から見た企業の適正市場価値のことをバイヤーズバリューと言う。
原理的に言えば、M&Aは買い手価値が売り手価値を上回っている場合にしか成立しない。しかし、所有効果や現状維持バイアスなどの心理効果が働いた結果、売り手は売却事業を過大評価する傾向が強く、すぐに折り合うことは稀である。そのため実際の譲渡価格(=売り手と買い手の双方が納得できる企業価値)は、売り手価値と買い手価値をもとにした交渉の結果決定されることになる。
営業権 企業の無形資産の一つで、企業収益に直結するブランド力や社会的信用力を総称してこう呼ぶ。暖簾(のれん)、グッドウィル(Goodwill)ともいう。買収価格が被買収企業の純資産額を上回る場合、その差額を営業権の価格と見做すことができる。買収価格が非買収企業の純資産額を下回る場合は「負ののれん代」という。
営業譲渡 事業譲渡の項を参照。従来は営業譲渡と呼ばれていたが、2006年新会社法により、事業譲渡とよばれるようになった。
エグジット(Exit) 出口戦略と訳され、投資資金を回収する手段を指す。プライベート・エクイティや、不動産など流動性の低い対象への投資にあたっては、投資実行以前に投資回収の準備をしておくことで回収不能リスクを軽減する必要がある。エグジットとは、そこで考案された具体的な回収方法ことだ。ファンドによるM&Aの場合では、IPOや他社への転売、売出などが一般的なエグジットとなる。
黄金株(Golden Share) 特定の株主に対してあらかじめ、株主総会における合併等への拒否権を付与した株式のことで、一企業に付き一株のみ発行することが出来る。拒否権付き株式とも言う。友好的な株主に発行しておくことで敵対的買収防止策として活用するのが一般的な利用法であるが、黄金株が敵対的株主に譲渡されると、本来の用を為すことが出来ない。そのため、2006年会社法改正で黄金株に譲渡制限をつけることが出来るようになった。
黄金株の発行は特定株主に大きな権限を持たせることになるということであり、それは株主平等の原則に反することになる。そのため、アメリカなど多くの証券取引所では黄金株の発行を禁止している。



 

か行 M&A用語集

会社分割(Divestiture) 企業組織再編の方法の一つで、既存の会社の部門の全部または一部を、他の会社に包括的に継承させることにより会社を分割すること。不採算部門を切り離したり、あるいは成長部門を子会社として切り離すなどして、経営効率を高めることができる。
会社分割が制度として導入されたのは最近のことで、2001年の商法改正による。それ以前の会社分割には事業譲渡(当時は営業譲渡と呼称)のスキームを使用していたが、商法改正以降はこのスキームが使用されることが多い。会社分割に特化した制度であるため、事業譲渡による分割スキームと比較して分割プロセスが簡素かつ明確になっている点に両者の差異がある。
買い手価値(Buyer’s Value) M&Aにおける、買い手側から見た売却企業の適正市場価値のこと。バイヤーズバリューとも。これに対し、売り手側から見た企業の適正市場価値のことを売り手価値と言う。適正市場価値にシナジー価値を足すことによって算出することができる。
買い手価値、売り手価値ともにそれぞれの立場からの主観に基づく評価であるため、最終的な譲渡価格は交渉の結果決定される。
加重平均資本コスト 資金調達に伴うコストを債務等の他人資本、出資金等の自己資本に分け、それぞれの資本構成の割合に応じて加重平均したもの。
他人資本は返却期限や返却方法が予め規定されるうえ債務整理でも優先して弁済を受けることが出来ることから、投資側は低リスクで運用することが出来る。そのため、他人資本は調達あたって高いプレミアムを支払う必要が無い、低コストで調達できる資本であると言える。一方、自己資本には、他人資本に見られるような優遇措置は存在しないため、比較的高いリターンを必要とする高コストな資本であると言える。このように資本のコストは出自に大きく影響されるため、ある企業の資本コストを正確に知には他人資本と自己資本を加重平均する必要がある。具体的には、加重平均資本コストは以下の式を使うことによって求めることが出来る。

加重平均資本コスト=有利子負債残高×負債利率×(1-実効税率)+自己資本残高×自己資本要求利回り

加重平均資本コスト(WACC)は、投資判断に多く使用される。その場合、投資先プロジェクトの内部収益率(IRR)と加重平均資本コスト(WACC)を用い、前者から後者を引いたものがそのプロジェクトの収益力であるとみなすことが出来る。
合併(Merger) 複数の会社が法的な手続を経て、一つの企業に集約すること。
一方の会社が他方の会社の権利義務を承継する吸収合併と、複数の会社が会社を新設してそこに権利義務を承継させる新設合併の二種類がある。後者の場合、新しい定款の作成手続きが複雑になり、費用もかかるため吸収合併が多くの場合用いられる。また、1998年の関連法改正によって純粋持株会社の設立が可能になって以降、株式移転等で持株会社を設立し、持株会社にぶら下げる形で企業を吸収統合するケースが増えている。
ちなみに合併される会社の事業規模や知名度が同程度の場合は対等合併、大きな差がある場合には吸収合併と呼ぶ場合があるが、それらは社会的な慣用表現に過ぎず、法的には両者共に吸収合併である。
株価収益率(PER, Price Earning Ratio) PERのこと。株価が企業の収益の何倍まで買われているかを示すために、その株価をEPS(一株当たり利益)で除して求められる指標のこと。アメリカではP/Eと表記するのが一般的である。 PERが高いほど利益に比べて株価が割高であることを示す。翻って言えば、PERの高さは今後の利益向上への期待の現われであると捉えることもできる。
株価純資産倍率(PBR, Price Book-value Ratio) PBRのこと。株価が1株当たり純資産(株主資本)の何倍まで買われているのかを示すために、株価を1株当たり純資産(株主資本)で除して求められる指標のこと。アメリカではP/Bと表記するのが一般的である。
PBRが1倍であるときに純資産と時価総額が等しくなることから、PBRが1倍をきる場合には、企業を清算して資産を分配した方が株主にとっては有益である可能性がある。。
株価倍率法 マルチプル法、類似株価比準法とも。企業価値評価のマーケット・アプローチの一つで、対象が未上場会社である場合に多く用いられる。同業他社の利益、売上、純資産等と市場株価を比較した倍率を算出し、その倍率を対象企業の利益水準や純資産に適用することによって企業価値や事業価値を算出する方法。倍率算出に用いる指標により、PER法、PBR法、EBITDA法、EBIT法などがある。
株価倍率法では、客観的な倍率を設定するにはそれなりに多数の同業他社サンプルが必要になる。その場合、価値算出対象企業とは違う性格を持った企業を注意深くスクリーニングしなければならない。
株式移転 企業組織再編を目的としたM&A手法の一つで、既存株式会社の株主が、新設株式会社に対し、保有する「既存子会社の株式」を交付する見返りに、その「新設法人の株式」の交付を受けるスキームのこと。株式移転を行った場合、既存会社は新設会社の100%子会社となる。
株式交換制度が既存会社を親会社とするのに対して、株式移転では新設会社が親会社となる点に差異がある。
株式公開買付(Takeover BidまたはTender Offer Bid ) 経営権を握るために、企業などが公に発表して株式市場を通さずに不特定多数の株主から株式を買い集める方法。その際、買い付ける期間、株数、価格等を明示しなければならない。
株式交換(Stock-for-stock Exchange) 企業組織再編を目的としたM&A手法の一つで、売り手企業の株主が、買い手企業に対し、保有する「売り手企業の株式」を交付する見返りに、「買い手企業の株式」の交付を受けるスキームのこと。株式交換を行った場合、既存会社は新設会社の100%子会社となる。
株式交換と似たスキームに株式移転があるが、株式交換制度が既存会社を親会社とするのに対して、株式移転では新設会社が親会社となる点に差異がある。
株式時価総額(Market Capitalization) 時価総額の項を参照。
株式資本コスト(Cost of Shareholders’ Equity) 株主期待収益率と同じ。CAPMなどの手法を用いて算出する。
株主価値(Shareholders’ Value) 企業価値のうち、株主に帰属する部分のこと。一般的に、「事業価値 + 非事業資産 ― 有利子負債-少数株主持分」で求めた価値のことをいう。理論的には、「株主価値(=時価総額)=株価×発行株式数」となる。
企業価値(Enterprise Value) 企業全体の価値を金銭に換算したもの。一般的に、「企業価値 = 事業価値 + 非事業資産 = 株主価値 + 有利子負債」となる。しかし事業価値や株主価値の算定にあたっては「マーケットアプローチ」、「コストアプローチ」、「インカムアプローチ」といったいくつかの方法があるため、用いる手法によって企業価値に差が生まれることになる。
企業価値評価(Valuation) 買収企業が被買収企業を買収する際にいくらで買うかを決めるために、インカム・アプローチ、コスト・アプローチ、マーケット・アプローチ等の手法を用いて企業の価額を求めること。この際には、企業価値だけでなく、事業価値、株式価値をはじめ、さまざまな価値評価が実施される。
企業規模最大化仮説(Size Maximization Hypothesis) 経営者が、株主価値を最大化させることよりも企業規模を最大化させることを優先するという仮説。この仮説に従えば、経営者は、株主価値を毀損する企業買収を行う恐れがある。
期待収益率(Expected Rate of Return) ある資産について将来にわたる運用から獲得することが期待できる平均的な収益率(リターン)のことをいう。投資する資金に対して、どれくらいの収益が見込めるかを示したもので、投資額に対してどれくらいの収益が得られると期待するのかをあらわす率のこと。
株主は投資をする際に資本コスト(=期待収益率)を頭に入れて投資をする。
基本合意書 本契約に先立って結ぶ合意書で、買収対象、大凡の買収価格、独占的交渉権、デュー・デリジェンスの項目等を売り手と買い手の間で合意する契約書のこと。近年基本合意書の法的拘束力が争われるケースが増えてきたが、判例によると基本合意書の法的拘束力は比較的脆弱なものであると言える。
逆のれん代 買収価格が被買収企業の純資産額を下回る場合、含み益となるその差額のことをいう逆のれん代の償却は営業外収益になるため、経常利益を押し上げる。
ただ、これらの利益は会計上の処理の結果生まれるものであるため、キャッシュフローには全く影響を与えないない。負ののれん代とも言う。
キャッシュ・アウト・マージャー(Cash-out Merger) 吸収合併の形式の一つで、株式ではなく、現金を対価とする合併のこと。この場合、消滅会社の株主は、対価を現金で受け取るので、存続会社の株主にはならない。そのため、合併によって存続会社の株主構成に変化が生まれない点に本スキームの特徴がある。2006年の会社法改正で解禁された。交付金合併とも。
グッドウィル(Goodwill) 企業の無形資産の一つで、企業収益の源泉となりうるブランド力や社会的信用力を総称してこう呼ぶ。買収価格が被買収企業の純資産額を上回る場合、その差額が営業権の価格にあたる。暖簾(のれん)、営業権ともいう。買収価格が非買収企業の純資産額を下回る場合は「負ののれん代」あるいは「逆のれん代」という。
クラウン・ジュエル(Crown Jewel) 敵対的買収防衛策の一つ。敵対的買収を仕掛けられた企業(=クラウン、王冠)の主要な資産や、有力な事業、技術など(=ジュエル、宝石)、あるいはそれらを保有する子会社のこと。被買収企業はそれらを売却し買収側企業の買収意欲を失わせることによって敵対的買収防衛策とすることができる。ややスラング気味に「焦土作戦」と呼ばれることもある。
会社が重要な営業を第三者に譲渡する場合、株主総会の決議が必要になる。しかし、財産の処分は取締役会の議決のみで十分である。とは言え安易な資産譲渡を決定した取締役は、取締役としての善管注意義務、忠実義務違反を問われる可能性があるといわれているため注意が必要だ。
クロージング(Closing) 直訳すると「閉じること」。営業活動の最終段階で、商品の購買を確定させ商談を「閉じる」最後の行動やトークをさす。
M&Aの場合、買い手企業と売り手企業が買収金額やその他条件に合意し、最終契約書を締結の上、買収対価の払い込みをもってクロージングとすることが多い。
経済付加価値(Economic Value Added) アメリカのコンサルティング会社、SternStewart社が開発(商標登録)した経営指標で、経済付加価値と訳される。EVA = NOPAT(Net Operating Profit after Tax) – 投下資本 x WACC の計算式により、ある事業が株主が期待する以上の利益(価値)を生んでいるかを測る。EVAがプラスであれば、株主価値を増大させており、マイナスであれば株主価値を毀損していることになる。
現在価値(PV, Present Value) キャッシュ・フローを一定の割引率で除して現在の価値に換算したもの。
減損会計 固定資産の時価が大幅に簿価を下回り、含み損が発生した場合に、その差額を損失として財務諸表に反映させる会計制度のこと。
減損テスト 買収後計上された営業権(のれん)を償却していくのではなく、営業権(のれん)が計上された事業の価値を毎年DCF法で算定し、その事業の簿価と比較して減損をチェックすること。
ゴーイング・コンサーン(Going Concern) 日本語では永続企業という。DCF法等では、その企業が永続的に事業を継続することを前提に、企業価値評価を行う。
コスト・アプローチ(Cost Approach) 企業価値評価の手法の中の時価純資産(+営業権)を用いた評価方法の総称。他にインカム・アプローチやマーケット・アプローチがある。
5%ルール 公開会社の発行済株式総数の5%を超えて取得した者は、取得日から5日以内に内閣総理大臣等に対して大量保有報告書等を提出しなければならず、またその保有割合が1%以上変動した場合にも変更報告書を提出しなければならないとする制度。
コーポレート・ガバナンス(Corporate Governance) 企業統治と呼ばれる。企業経営のチェック体制を明確にし、経営者の独断による暴走をけん制し、株主や従業員といったステークホルダーの利害調整をするためのメカニズム。
ゴールデン・パラシュート(Golden Parachute) 敵対的買収防衛策の一つで、敵対的買収によって経営陣が解任された際に巨額の割り増し退職金を支給する(多額のお金を持って飛び降りる)ことを予め規定し、敵対的買収者の買収コストを膨らませ、買収意欲をそぐ方法。
コングロマリット・ディスカウント(Conglomerate Discount) 多角的事業を行う企業を相対的に低く評価する現象のこと。投資家は、株式市場で自らリスクを分散させることができるため、事業内容が複雑な多角的事業を行う企業に投資することを避ける傾向があるという仮説がある。
コントロール・プレミアム(Control Premium) M&Aで企業買収を行う際、被買収企業の過半数の株式を買収できる場合に、経営支配権に対して支払われる上乗せ価値(プレミアム)のこと。



 

さ行 M&A用語集

三角合併(Triangular Merger) 子会社が他の会社を吸収合併する場合に、親会社の株式又は現金を対価とする合併のこと。新会社法では三角合併が解禁され(施行は2007年5月から)、これにより外国企業の日本国内の子会社による日本企業買収が行いやすくなる。
残存価値(Terminal Value) DCF法による企業価値評価において、フリー・キャッシュ・フロー(FCF)の予測期間以降に発生するFCFの現在価値のこと。
時価純資産法 企業価値評価のコスト・アプローチの一つで、企業の資産や簿外債務を時価ベースに修正して時価純資産額を算出する方法。
時価総額(Market Capitalization) 上場株式において、株価に発行済株式数をかけたもので、全株式を金額換算したもの。
事業価値(Business Value) 事業から将来生み出されるフリー・キャシュ・フローを現在価値に割り引いて求めた総額。
事業承継 会社経営を後継者に引き継ぐこと。後継者がいない場合、M&Aによる会社売却が有効な選択肢となる。
事業譲渡 M&Aの一手法で、企業の営業資産を売却すること。企業の一部の事業部を売却する時等に用いられる。引き継ぐ範囲が限定されているため、簿外債務や潜在的負債を背負い込むリスクはないが、個々の財産、契約等の移転手続きを一つ一つ行う必要がある。
資産買収 事業譲渡の手法で事業を買収すること。
シナジー(Synergy) M&Aにおける買収企業事業と非買収企業事業の相乗効果のこと。一般的に、シナジーが大きければ、買収プレミアムは大きくなる。
資本コスト(Cost of Capital) 株式や借入による資金の調達コスト。資金の提供者が期待する収益率でもある。大きく分けて株主より出資を受ける株主資本コストと、銀行からの融資等による負債コストがある。一般的には、株主資本コスト>負債コストとなる。
資本資産評価モデル(Capital Asset Pricing Model) 個別企業の株式期待収益率(=株式資本コスト)を、リスク・フリー・レート、リスク・プレミアム、ベータ値を用いて求める手法。
収益還元法 企業価値評価のインカム・アプローチの一つ。配当還元法を変形させた方法で、配当の代わりに利益(当期利益)を資本還元する評価方法。
純資産(Net Assets) 総資産から負債を差し引いたもので、株主資本のこと。会社解散時に、資産を処分し債務を返済した後に残るのが純資産であるため、純資産額は解散価値とも考えられる。
小企業プレミアム(Small Capitalization Premium) 小規模企業の資本コストを算定する際に、実務上1%~3%上乗せされるリスク・プレミアムのこと。
ショート・リスト(Short List) ロング・リスト作成後、さらに定性的な分析などを加えて買収する候補企業を5~10社程度に絞り込んであるリストのこと。
正味現在価値(NPV, Net Present Value) 企業が将来生み出すフリー・キャッシュ・フローを一定の割引率で除した現在価値の総額。
スクイズ・アウト(Squeeze Out) 被買収企業の中に少数株主が残ることによる利益相反問題がおこる場合に、少数株主を追い出すこと。その方法としては株式交換制度が最も有利といえる。
ストラティージック・バイヤー(Strategic Buyer) 経営戦略に基づき、事業シナジーを求めて企業買収するM&Aの買い手のこと。(⇔ファイナンシャル・バイヤー)
スタンド・アローン価値(Stand-alone Value) シナジーによる価値を加えない、単独企業としての買収対象企業の株主価値のこと。単体価値ともいう。
スタンド・アローン問題(Stand Alone Issue) 親会社や関係会社との関係が切れ独立会社となると、売上・利益構造が大きく変化してしまうという問題。



 

た行 M&A用語集

第三者割当増資(Capital Increase through Third-party Allocation) 特定の第三者に新株を割り当て増資すること。会社の役員、取引先、関係金融機関が引き受け先となる場合が多い。既存株主の中で特定の株主だけを対象とする場合も含まれる。
対等合併(Merger of Equals) 企業の合併比率を1対1とする合併のこと。経営のリーダーシップが発揮されにくくなる場合があり、最近は少なくなってきた。
適正市場価値(FMV, Fair Market Value) 当該企業に関する十分な情報と市況に基づいて算出される企業価値。シナジー価値は含めない。用いる企業価値評価方法によっても企業価値のレンジが変わる。
敵対的買収(Hostile Takeover) 被買収企業の経営陣の意向に反する買収のこと。日本では成功例は極めて少ない。
敵対的買収防衛策(Hostile Takeover Defense) 敵対的買収を仕掛けられないための予防措置および仕掛けられた場合の対抗策のこと。ポイズン・ピル、黄金株、ゴールデン・パラシュート、ホワイト・ナイト、パックマン・ディフェンスなどがある。
出口(Exit) エグジットの項を参照。
デュー・デリジェンス(Due Diligence) 基本合意書で締結された条項に基づき、買収側が被買収企業の財務、法務、ビジネスの状況及びリスクついて精査すること。買収監査ともいう。
毒薬条項 ポイズン・ピルの項を参照。



 

な行 M&A用語集

内部収益率(IRR, Internal Rate of Return) 投資利回りを測る手法で、NPV(正味現在価値)がゼロとなる割引率のこと。投資判断に使われる指標で、高ければ高いほどよい。
暖簾(のれん) 営業権の項を参照。
年買法 平均利益額または超過利益額などに数年を乗じて営業権を算出する方法。
ノン・ネーム・シート 売却対象企業の社名を伏せ最低限の情報(例えば、業種、社員数、売上、利益など)を記載した企業概要書。秘密保持契約締結前に売却先候補企業に提示される。



 

は行 M&A用語集

バイアウト・ファンド(Buy-out Fund) 買収ファンドの項を参照。
買収監査 デュー・デリジェンスの項を参照。
買収ファンド(Buy-out Fund) 企業を買収し、買収後数年をかけて企業の価値を増大させ、その上で第三者へ売却や株式公開による投資資本の回収をはかる投資ファンドのこと。
買収プレミアム(Takeover Premium) 買収価額が適性市場価格(FMV)より高い場合、その超過金額のこと。
配当還元法 企業価値評価のインカム・アプローチの一つで、将来の見込まれる配当の現在価値の合計から株主価値を求める方法。Gordonモデルともよばれる。
パックマン・ディフェンス(Pac-Man Defense) 敵対的買収防衛策の一つで、買収を仕掛けられた側の会社が、反対に相手の会社に対して買収を仕掛けること。
パーチェス法(Purchase Method) 買収会社(合併会社)が被買収会社(被合併会社)から受け入れる資産・負債を時価で評価して引き継ぐ会計処理方法。これにより算出された時価純資産額が買収金額を下回る場合は、その差額を営業権(のれん)として計上する。(⇔持分プーリング法)
バリュエーション(Valuation) 企業価値評価の項を参照。
非事業資産 有価証券、遊休不動産、絵画、ゴルフ会員権など事業とは関係なく、フリー・キャッシュ・フローの計算に織り込まれていない資産をいう。
秘密保持契約 売り手、買い手、ファイナンシャル・アドバイザー間で開示する重要な内部情報を第三者に漏洩させないために締結する契約。NDA(Non-disclosure Agreement)またはCA(Confidentiality Agreement)ともよばれる。
非流動性割引(Illiquidity Discount) 非上場企業の株式は市場に出回ることがないため流動性がなく、上場企業の情報と比べて相対的に信頼性が低い。そのため、非上場企業の株式は割り引かれて取引されることがある。その割引のことを非流動性割引と呼ぶ。
ファイナンシャル・アドバイザー(Financial Adviser) 投資銀行、M&Aブティック、会計事務所などM&Aにおけるアドバイザーのこと。
ファイナンシャル・バイヤー(Financial Buyer) 投資ファンド等、投資家からお金を集め、利回りを追求するために企業買収するM&Aの買い手。(⇔ストラティージック・バイヤー)
フェア・マーケット・バリュー(FMV, Fair Market Value) 適正市場価値の項を参照。
フリー・キャッシュ・フロー(FCF, Free Cash Flow) 営業活動で回収したネットの現金収入から必要なすべての支出を差し引いたもので、「営業利益×(1-実効税率)+減価償却費-設備投資±運転資本の増減額」で計算される。
フリー・キャッシュ・フロー問題(Free Cash Flow Problem) 企業が手元に持つ余剰キャッシュを配当として株主に還元することなく、資本コストを上回るリターンが期待できる投資先を持たないにもかかわらず、不採算な投資を続ける問題のこと。
ベータ値/β値(Beta Value) 個別企業の株価と市場全体の株価(市場インデックス)の相関関係を表す指標。 市場全体の動きを1 としたとき、その企業の株がどの程度変化するかを数値化したもの。
ポイズン・ピル(Poison Pill) 敵対的買収防衛策の一つで、敵対的買収者が一定の議決権を取得した場合、買収者以外の株主に時価以下で新株(毒薬)を発行し、買収者の持ち株比率を低下させる方法。毒薬条項ともよばれる。
ホワイト・ナイト(White Knight) 敵対的買収防衛策の一つで、敵対的買収を仕掛けられた会社が、その会社と友好関係にある会社に、より有利な条件で買収してもらうよう依頼する場合に、その依頼先の会社をホワイト・ナイト(白馬の騎士)とよぶ。



 

ま行 M&A用語集

マーケット・アプローチ(Market Approach) 企業価値評価の手法の中の株価倍率法や類似取引比較法等の評価方法の総称。他にインカム・アプローチやコスト・アプローチがある。
マーケット・リスク・プレミアム(Market Risk Premium) 株式市場全体への投資リターンから無リスク証券(長期国債など)への投資リターンを引いたもの。単にリスク・プレミアムともいう。
持分プーリング法(Pooling of Interests Method) 買収会社(合併会社)が被買収会社(被買収会社)の資産・負債を簿価のまま、買収企業の貸借対照表に反映する会計処理方法。持分プーリング法では営業権(のれん)は計上されない。(⇔パーチャス法)



 

ら行 M&A用語集

リアル・オプション(Real Option) 金融工学のオプション理論を企業の実際の経済活動におけるプロジェクトや企業への投資評価に応用したもの。企業買収や資源開発プロジェクトなどの投資評価の際に使われる。
リスク・フリー・レート(Risk Free Rate) 無リスク証券(長期国債など)の利回りのこと。
リスク・プレミアム(Risk Premium) マーケット・リスク・プレミアムの項を参照。
リバース・デュー・デリジェンス(Reverse Due Diligence) 事業の売却を決定する前に、自社の事業についてデュー・デリジェンスを実施し、売却によって他の事業とのシナジーを失うことはないか、顧客を失うことはないかなどを精査すること。
類似取引比較法 企業価値評価のマーケット・アプローチの一つで、過去の類似のM&A取引を参考にして買収価格を算定する方法。過去に類似取引があったとして、それぞれのM&Aには個別要因があるため、あくまで参考とするのが望ましい。
レーマン方式(Lehman Formula) M&Aアドバイザーに対する一般的な成功報酬体系で、M&Aの売買価額に応じて報酬率(%)を定めることをいう。
連結調整勘定(Consolidated Goodwill) 子会社の資本勘定より高い金額で子会社株式を購入した時に連結財務諸表上にあらわれる勘定のこと。個別財務諸表では営業権とよばれる。
ロング・リスト(Long List) 買収する企業を選定するにあたって、業種および定量的な基準(例えば、売上高、経常利益、従業員数など)などから数十社を選定した企業リストのこと。



 

わ行 M&A用語集

割引率(Discount Rate) 企業価値評価の際に、将来のフリー・キャッシュ・フローを現在価値に割り戻すときに使用する率のこと。資本コストまたは期待収益率ともよばれる。