2008年国内M&Aの破談は前年比36.4%増。
2008年、国内で一度合意に至ったM&Aが破談に終わったケースは前年比36.4%増加して60件と過去最高に達したことが、M&Aアドバイザリー会社レコフの調査で分かった。
日本企業同士のM&Aが破談に終わったケースは07年の32件から46件に、海外企業が日本企業に仕掛けたM&Aでは5件から9件に増加している。どちらも、世界的な経済危機が大きく影響していることは明白だろう。
日本企業同士のM&Aが破談に終わったケースでは、景気の急激な悪化でM&A相手の企業価値を適切に評価するのが難しくなり、交渉の着地点を見出すのが難しくなってしまったことが原因となることが多いようだ。この代表的な事例となるのが、日本電産による富士電機モーター子会社化の撤回だろう。経済危機に起因したM&A破談の原因は他にもある。金融危機が信用不安を引き起こした結果、企業が買収資金を調達するのが非常に困難になってしまったのだ。
海外企業による日本企業のM&Aが破談に終わったケースでは、金融危機で大損失を被った外資系の機関投資家などが活動を縮小・撤退したことが原因となることが多い。オーストラリア系金融機関のマッコーリーが、阪急阪神ホールディングスグループの芦有開発が所有する有料道路を取得する予定を撤回したのは、この事例の一つだ。
経済危機が表面化して以降、業界再編を見込んだ大規模な事業会社同士のM&Aが相次いでいる。一面では、経済危機がM&Aを後押しするのも確かなようだ。しかしその一方、経済危機はM&Aの完成を阻害する要因をいくつか生み出してもいる。この環境下でM&Aを成功させるには、M&A戦略をより慎重かつ綿密に構築する必要があると言える。









