エールフランス-KLMがアリタリア航空と包括提携、将来の子会社化を見据える。
今月12日、イタリア最大の航空会社アリタリア航空は、フランス・オランダ系の航空会社エールフランス-KLMとの包括提携を発表した。エールフランスがアルタリア株の25%を3億2000万ユーロで取得し、将来的には株を買い増して完全な支配下に置くことを目指す。
アリタリアは低価格航空会社との競争やストライキ、非効率性に悩まされて1999年以降赤字に陥っていたが、昨年9月には燃料価格高騰に伴うコスト増加に耐え切れず、経営破たんしていた。この背景には、国を代表する航空会社、「ナショナル・フラッグ・キャリア」の維持に拘った政府の影響で、世界的な業界再編と業務効率化の波に乗り遅れ他という事情もある。
そもそも、エールフランス-KLMによるアリタリア買収は、経営破たん前の昨年3月に一度合意に至っている。しかし、この直後の総選挙でエールフランス-KLMを後押ししていたプロディ前首相率いる政権与党が、アリタリアの外国企業への売却に反対を示していたベルルスコーニ現首相率いる野党に敗北したことにより、買収提案は白紙撤回された。その後交渉は、買収候補にドイツの航空大手ルフトハンザを加えた三社間でゼロからやり直すことを余儀無くされていた。
実際のところ、現在でも一部与党内にはアリタリアの買収相手はルフトハンザこそ相応しいという声もある。無理のない意見だ。なぜならアリタリアにとってのドル箱であるミラノへの路線はエアロフロート-KLMよりもルフトハンザの方が多く乗り入れているため、買収後のシナジーがより大きいのはルフトハンザの側である、と考えることが出来るからだ。また、エアロフロート-KLMとアリタリアとは、買収が一度目の合意を迎える前年(つまり2007年)末に業務資本提携交渉が人員削減計画等で折り合わず、交渉を決裂させている。
イタリアでは1946年に国営航空会社を設立させて以来、航空業界にとっては初めての本格的な外資参入となる。そのため、「いかにアリタリアがイタリアニタ(イタリアらしさ)を維持するか」といった議論がなされているようだ。









