損保大手三社の経営統合を後押しした要因とは。
三井住友海上、あいおい損害保険、ニッセイ同和損保の合併を後押しした環境要因と、統合によって生まれるメリットについて簡単に整理してみる。
国内の損保市場は頭打ちが明確になっている。2007年度の業界全体の保険料収入は7兆4700億円の前年比1%減で、今後も人口減少に連動して市場縮小が続くと考えられている。一方、保険金不払いや保険料取りすぎ等の不祥事の再発防止のコストは増える一方で、収益力は減少するばかりだ。損保業界大手の保険料収入の4割程度を占める自動車保険では、ソニー損害保険などインターネットや電話による直販を手がける損保会社が相次ぎ台頭し、業績を伸ばしている。代理店を通しての営業活動が主体の損保大手は、こうした新興損保に顧客を奪われているのが現状だ。
損保事業と並ぶ収益の柱、運用事業も状況は芳しくない。昨年以来の米金融危機に起因する円高や株安、資源安が運用原資直撃したからだ。08年9月中間期の転結純利益は各社とも昨年比5割前後の大幅なマイナスとなっている。各社が生き残りをかけて打ち出していた海外進出計画も、金融危機の影響で目標の未達を余儀なくされている状況だ。
このような状況を踏まえ、大手三社の合併は収益力の改善にどのような効果があるのだろうか。第一にコスト削減効果がある。主要システムを共通化したり、損害保険のサービスを一本化することによって、大幅なコスト削減を見込むことが出来る。また、収入の増加を期待することも出来る。総合損保独自の幅広い品揃えとネットワークを囲い込み、統合を生かした新しいサービスや商品を展開することが出来れば、保険料収入を増加に繋がる。
大手三社の経営統合が成功裏に終われば、損保業界の先行きす好転させうる大きな効果を生むかもしれない。









