三洋電機買収を巡るパナソニックと金融系大株主三社との交渉が終結。

 三洋電機買収を巡るパナソニックと大株主三社との交渉が決着した。これで電機大手同士初のM&Aが実現し、国内最大手の日立製作所に匹敵する規模の巨大企業が誕生する見込みとなった。三洋電機株一株あたりの買収価格は130円で、価格から判断するかぎり、交渉はパナソニック側にとってより有利な形でまとまったようだ。

 三社のうち、大和SMBCと三井住友銀行は早くからパナソニックからの三洋電機買収の打診を受け入れていたが、ゴールドマン・サックスだけは最後まで受け入れを拒んでいた。その理由は、パナソニック側が提示した三洋電機株の買収価格にあった。三社との買収交渉当初、パナソニックが提示した一株あたりの買収価格は120円だった。その時点で一株二百円台後半の売却価格を想定していたGSとは一株100円以上の価格差があり、交渉を重ねたところで二社が折り合うのは甚だ困難だと思える。事実、今月始めにパナソニックが130円の課価格を提示したときもゴールドマン・サックス側はこれを拒否し、売却交渉の打ち切りすら示唆していた。

 強硬だったゴールドマン・サックスが急に態度を軟化させた背景には、世界景気の急速な悪化がある。2002年以降の好景気を受け、春を謳歌していたソニーやパナソニックら総合電機メーカーだが、今年秋以降は状況が一変し、業績悪化が囁かれるようになった。三洋電機の主力商品は世界シェア一位を誇るリチウムイオン電池だが、それを内蔵したパソコンや携帯電話など最終消費財の売上が鈍れば悪影響は避けられない。そこでゴールドマン・サックスも、株の長期保有にこだわるより70円で取得した三洋電機株を今のうちに売却し、キャッシュを得るのが得策であると考えたのだろう。ゴールドマン・サックスは16日に発表した2008年9~11月期決算で、純利益が上場以来初の赤字に転落した。米当局からの100億ドルもの公的資金を受け入れた経緯もあり、できるだけ早い時期にキャッシュを手に入れておきたいというのが同社の内情のようだ