日本電産が富士電機モータの買収を撤回。

 日本電産は富士電機ホールディングス子会社の富士電機モータの買収撤回を発表した。富士電機モータの収益が悪化したことにより買収額を含めた条件が折り合わず、富士電機側が交渉を打ち切ったのだとのことだ。両社は10月1日に、日本電産が富士電機モータの第三者割当を引き受けて過半数を出資することで基本合意したばかりで、当初の予定では2009年1月1日付けで買収が行われることとなっていた。

 日本電産は、今月15日にも別の会社の買収撤回を発表している。こちらの相手は鉄道用機器メーカーの東洋電機製造で、株価の二倍の価格を提示してTOBでの株式取得を目指していたものだ。しかし両社の溝は最後まで埋まらず、結局はTOBを取り下げることになった。
日本電産といえば、これまで業績の悪化した企業を次々と買収して再生してきたことで知られている。その日本電産が公表した買収計画を相次いで失敗させている背景には、深刻な景況の悪化がある。富士電機モータは2008年三月期には黒字を確保していたものの、11月期には受注額が前年同期の4割に落ち込むなど産業用モーターを組み込む産業機械の需要低迷が明らかだ。そうなれば日本電産の目論見も買収を計画し始めた頃とは変化せざるを得ない。その結果価格面での交渉が決裂、M&A計画も破談、ということになってしまったようだ。