ファンドによるM&A、世界で激減。

 今年年初から今月4日までの世界のファンドの買収総額は前年実績を約7割下回り約二千億ドルとなることがディール・ロジックの調査でわかった。
 ファンドの活動が急減速している背景には、金融恐慌に端を発する世界的な信用収縮がある。銀行をはじめとした金融機関がM&Aに絡む融資を極端に制限し始めた結果、資金調達を銀行に頼るファンドが企業買収に踏み切ることが困難になった。この傾向は多額の資金を必要とする大型案件において顕著になる。案件減少は米大手投資銀行の破綻や買収が相次いだ9月以降により加速し、第3四半期にはファンドによる買収額が前年比85%減まで落ち込む見通しだ。
 一方ベルギーのビール大手インベブによる「アンハイザー・ブッシュ」の買収等に見られるように、事業会社によるM&Aはファンドほどの衰えは見せていない。ファンドから事業会社へ、M&Aの主役交代が移りつつあるようだ。